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"世界の野球"アジア選手権・日本人監督の挑戦「発展途上国の宿命」

2015年9月25日

文・写真=色川冬馬

 9月20日、アジア4強を目標に掲げたパキスタンの挑戦は、0−5で中国に敗れ、幕を閉じた。パキスタン代表は1勝4敗で大会を終え、アジア5位という結果に終わった。大会では、ファーストを守る選手が守備における最優秀賞を得るなど、目に見える成果もあった。その一方で、国際大会を戦い抜くという点で、多くの課題を残したパキスタン野球。今後の展望と合わせて振り返っていきたい。

 今大会も、出発日から新しい経験の連続だった。出発の時点で、団長と投手がいなかったのだ。また、私の飛行機のチケットが選手団と違うため、予めアジア野球連盟に伝えてくれるようにお願いしていたが、空港へ着くと誰も迎えはいなかった。その後、何とか現地の通訳と合流したが、アジア野球連盟はパキスタン選手の到着が遅い事も把握していなかった。さらに、国内に台湾大使館がないパキスタンでは、上陸許可までのビザが限界であり、現地にてビザを取得しなければならなかった。結局、パキスタン代表がホテルに到着したのは、私の到着から遅れる事14時間を過ぎた深夜2時だった。

 2日目、初日の到着が遅かった為、練習時間をずらしてもらった。移動の疲労もあるだろうと考慮し、時間を設定したが、それでもバスを30分も待たせてしまった。自国であれば許されるが、準備してくれているアジア野球連盟に敬意を示す上でも、時間通りに動けるように準備しようと話し合った。しかし、指導者自身も遅れながらにして、選手を叱っているので、私としてはしっくりしなかった。

 その後、代表者会議でパキスタン代表のユニフォームへの指摘があった。パキスタン代表はユニフォームでなくTシャツであり、番号と名簿が一致しなかったり、番号がひっくり返っていたりしていた為、認められなかったのだ。急遽ユニフォームは台湾にて注文するという処置がとられたが、バット、ボール、ヘルメットにも問題があった。さらに、名簿に名前のない人もおり、団長不在の為、全ての問題責任についてアジア野球連盟から私が指摘を受けた。以上の問題に対応した初戦前日、部屋に戻った時には日付が変わっていた。

日本人監督の挑戦
著者プロフィール
色川冬馬(いろかわ とうま)
2015年2月にイスラマバード(パキスタン)で行われた西アジア野球選手権にイラン野球代表監督として、チームを2位へと導く。同大会後、パキスタン代表監督に就任。2015年9月に台湾で行われた「第27回 BFA アジア選手権」では、監督としてパキスタン代表を率いた。

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