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"世界の野球"アジア選手権・日本人監督の挑戦「パキスタン代表 WBCに向けて」

2015年10月5日

文・写真=色川冬馬

 アジア選手権2日目、パキスタン野球連盟にとって朗報が入った。WBC予選への出場が確定し、スケジュールが発表されたのだ。
 遂に、パキスタン野球の長年の夢、世界大会出場までこぎつけた。パキスタンの初出陣は、2016年9月22日〜25日、場所はニューヨークのブルックリンと発表された。とは言え、あくまで2017年の本大会向けた予選である。パキスタンよりも世界ランク上位の国々で構成された他3カ国が入るグループで1位通過しなければ、2017年の本大会出場まで辿り着くことができない。WBC本選までの道のりは、国内の野球事情も含め、厳しい状況であるが、私は悲観していない。 

 なぜなら、これからの課題は今までの課題と変わらない。この期間でやるべき事は、アジア選手権に向けて築き上げてきた基礎に、より磨きをかける事。磨きをかけるとは、パキスタン野球を追求し続けることであり、WBC予選も今回同様「相手の善し悪し」ではなく、どこまで自分達の目指すものと向き合えるかが勝負の鍵となる。連盟も、選手も「闘う集団」として熟していないチームだからこそ、未知の可能性を秘めている。また 【第6回】「パキスタン野球の可能性」でも触れたように、これからが楽しみな選手達の成長と諸事情により今大会に帯同できなかった有望選手たちの存在も非常に魅力的である。

 今大会、野球場を持たないパキスタンが「WBC予選出場」という新たな野球史を創造した。改めて、歴史を創るのは環境や物よりも「逆境を乗り越え続けるハート」の強さだと学んだ。選ぶほどの道具がなくても、有り合わせ物に磨き上げ、自分が使いこなすまで何度もボールを打って、受けて自分の物にする。たった1ヶ月の合宿であったが、選手の姿からどれだけの勇気をもらったことだろう。コントロール出来ない環境に嘆く事よりも、コントロール出来る事に向き合う大切さを知っている彼らは、経験を積むたびに成長いていく。西アジアの端から、世界野球の新たな扉をこじ開けるのは、パキスタンだ。いざゆけ、パキスタングリーン!

日本人監督の挑戦
著者プロフィール
色川冬馬(いろかわ とうま)
2015年2月にイスラマバード(パキスタン)で行われた西アジア野球選手権にイラン野球代表監督として、チームを2位へと導く。同大会後、パキスタン代表監督に就任。2015年9月に台湾で行われた「第27回 BFA アジア選手権」では、監督としてパキスタン代表を率いた。

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