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"世界の野球"可能性を秘めたコロンビア野球「コロンビアの野球事情」

2019年1月16日

文・写真=久徳謙介

 初めまして。コロンビアで野球指導を行っています久徳(きゅうとく)と申します。
 私はコロンビアの北部、カリブ海地域のバランキージャという街で指導を行っています。
 コロンビアの野球について初の投稿になります。
 第1回の今回はコロンビアの野球事情について投稿したいと思います。

 コロンビアは南米の北部に位置しており、コーヒーが美味しく安いです。国土は日本の約3倍あります。サッカーワールドカップでは2大会連続で日本と対戦し、サッカーの印象が強いと思います。実際に私はここに来て1年が経過しましたが地元のクラブチーム、コロンビア代表の試合の際はかなり盛り上がります。というのも私のいる街はコロンビア代表のホームスタジアムがある為、試合があると街の人はコロンビア代表の黄色のユニフォームを着ています。持ってない人はいないのではというくらい着ています。コロンビア人はみんなコロンビアが大好きで地元愛が強いです。したがって、クラブチームの試合では地元チームのユニフォームを着ています。これも持ってない人はいないと思うくらいみんな着ています。また、どのスポーツを行っている人でもサッカーを語ります。野球のコロンビア代表の試合でも観客はサッカーのユニフォームを着てくるので、野球とサッカーをこの国では比べる事はできません。サッカーは別物といった感じです。
 私が指導を行っている街はスポーツに力を入れており、最近では野球場や体育館、ソフトボール場などあらゆる競技の建物が新しくなり、私が指導を行なっているチームの少年野球場も全面人工芝になり益々練習に力が入っています。

 コロンビアは野球の印象はあまり無いと思いますが、レベルは決して低くなく、ウィンターリーグなどもある為、毎年12月になると様々な国から選手が来てコロンビアのプロリーグでプレーをしています。私も1度練習を見学させてもらいましたが、日本のプロ野球や独立リーグでプレーしていた選手などもいました。コロンビアのウィンターリーグは全部で4チームあり、そのすべてがカリブ海側にあります。首都や他の街でも少年野球チームや連盟などは存在していますが、サッカーという生活の一部のようなスポーツがあるので野球はカリブ海側で頑張っているという感じです。しかし指導を行なっている少年野球チームからは今までに多くの選手がメジャーリーグの球団と契約し、ドミニカ共和国のアカデミーに進んでいきました。つまりサッカーに比べると野球は盛んではないですが、レベルは低くないという事です。
 私がホームステイをさせて頂いている家の方もメジャーリーグの球団でスカウトをしており息子さんもメジャーリーグの球団でコーチをしています。こういったスカウトの方と子供達の距離が非常に近く、その近さがプロになれる可能性を感じさせ、だからこそサッカーより野球を選ぶのではないかと思いました。この1年、田舎の街や都市で野球を指導する事があり、その経験を通じて、根本は貧困から抜け出す為にスポーツを始めるという部分が強いのではないかと感じました。
 次回はコロンビアの野球少年についての情報をお届けしたいと思います。

可能性を秘めたコロンビア野球
著者プロフィール

久徳 謙介
1994年6月12日生
明徳義塾高校卒業、麗沢大学卒。2017年10月からコロンビアの少年野球チームに青年海外協力隊員として配属。目的は野球技術の向上とチームの規律を作る事。

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