――全世代の日本代表が「侍ジャパン」と統一されてから、今回初めて全国の中学軟式野球界としての代表チームが結成されました。その点についてはどのように感じますか?
「今回は、全国津々浦々の数多くの軟式野球プレーヤーから選ばれた代表メンバーです。さすがに選手たちのレベルの高さを感じました。情報も少ないなかで、数多くの選手の中から、わずか18名を選考する過程には、大変なご苦労があったことと思います。関係者には頭が下がる思いです。今回、中学軟式野球界も初めて「侍ジャパン」としてまとまったことは、とても画期的なことですよね。」
――大会前日の公式練習では実際に指導され、また初日の韓国戦を視察されて、今回の「U‐15侍ジャパン」には、どのような印象を持ちましたか?
「特に守備のレベルが高いと感じました。韓国戦の先発投手の小寺くんは、真っ直ぐの制球が良く、とても安定していましたね。キャッチャーの阿部くんのリードも、投手の良さを引き出していました。それと、ショートの椿原くん。元気があって、動きもシャープ。体ができれば、もっと伸びる余地があると感じました。
――相手の韓国チームの印象は?
「守備は日本の方がかなり上ですね。韓国は送球する際のステップが多いなど、ボールの扱い方がちょっと雑かなと思います。“自分中心のプレー”といった印象があります。もちろん、野球はそれだけで勝負が決まるわけではありませんけど。一方、どの世代でもそうですが、韓国の打撃はパワーがあるなと思います。」
――今回の使用球であるKWBボールの印象はいかがですか?
「実際に握ってみましたが、大きさ・重さは硬式球と同じ。軟式野球から硬式野球に切り替わるステップとしては、とても良いのではないでしょうか。ケガや故障につながりにくく、子供の成長に段階を追っていくことができると感じました。」
――今回の監督・コーチ・選手たちに、今後どのようなことを期待しますか?
「U‐15とは伸び盛りで、一番やんちゃな世代。野球の面白さ、厳しさに加え、チームワークを学んでほしいですね。また、子供たちは体が十分にできていないので、監督、コーチにはケガに注意しながら、基本を繰り返し指導していただきたいですね。
最後に、今回の大会を通しては、国際大会でのマナーも学んでほしいですし、同世代の他国のレベルを肌で感じてもらって、次のカテゴリーでの侍ジャパン入りを目指してほしいと思います。」