試合レポート
侍ジャパンU-18代表、四番・清宮のタイムリーで反撃も2対9で敗れる
2015年8月26日
第27回WBSC U18ベースボールワールドカップ(8月28日~9月6日)に挑む侍ジャパンU-18が26日、甲子園球場で侍ジャパン大学代表と壮行試合を行い、2対9で敗れた。
U-18代表は夏の甲子園優勝投手の小笠原慎之介(東海大相模)が先発。しかし、初回にいきなり連打を浴びて無死1、3塁のピンチを背負うと、3番・横尾俊建(慶應義塾大)に犠牲フライ、5番・谷田成吾(慶應義塾大)にはライト前タイムリーを許して2点を失う展開となった。
その裏、大学代表の先発・田中正義(創価大)が立ち上がりから150キロ超のストレートを連発する中で、U-18代表は2死から3番・平沢大河(仙台育英)がライトへ弾き返すと、相手のミスも絡んで3塁まで到達。ここで4番を任された清宮幸太郎が、「燃える思いがあった。良い集中ができていたので、良い対応ができた」と田中のストレートを捉えてセンター前へ抜けるタイムリー。内野スタンドを埋めた多くのファンをひと振りで沸かせて見せた。
2回以降は自力で勝る大学代表が試合を優位に展開し、4番に座った吉田正尚(青山学院大)の2本の本塁打などで計9得点。U-18代表は、2回3失点の小笠原の後、佐藤世那(仙台育英)、成田翔(秋田商)、上野翔太郎(中京大中京)、高橋樹也(花巻東)、森下暢仁(大分商)と細かく繋ぐ中で失点も重ねたが、最後は髙橋純平(県岐阜商)が「1イニングだけだったので全力で投げた。非常に良い経験になった」と最速148キロのストレートで1イニングを無失点の好投を披露。大きな拍手を浴びた。
試合後、「野球の質、精度の違いを見せつけられた。大学生に勝つぐらいの力がないと世界一にはなれない」と振り返ったU-18代表の西谷浩一監督だったが、大学代表の善波達也監督は「すごく特徴のある選手がいて、試合を重ねるごとに強くなる。すごく良いチームになりそう」と評価。その言葉を受け、西谷監督は「本当にいい経験をした。まだまだ急造チームなので、1分1秒を大事にして、早く、本当のチームになれるようにしたい。大学ジャパンの(ユニバーシアード大会での)金メダルにあやかかって、必ず良い報告をしたい」と初の日本開催となるU-18 ワールドカップでの初優勝を改めて誓った。
U-18代表は27日に公式練習を行い、28日の1次ラウンド初戦・ブラジル戦(舞洲ベースボールスタジアム)に臨む。