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"世界の野球"東欧ブルガリア -野球事情とその展望-「Baseball5 バルカンオープン」

2018年10月12日

文=藤森健

 9月14日にブルガリアの首都ソフィア、街の中心に位置する公園内でベースボール5バルカンオープン(Baseball5 Balkan Open)というイベントが開催されました。
 これはブルガリアソフトボール連盟(Bulgarian Softball Federation)が主催し、ソフトボール野球の普及のための新競技「ベースボール5」をメインに据えた初めての試みでした。


大会は終始友好的な雰囲気の中で行われた(写真:© WBSC)

 ベースボール5とは今年から世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が両競技普及のために力を入れているストリート版(簡易版)の新競技で、5人制、ボール以外の道具が不要、短い塁間(13メートル)などという特徴を持ちます(5人制の手打ち野球とイメージすると理解しやすいかもしれません)。
 この競技はその特性から、経済的で、試合がスピーディかつダイナミックに行われ、そして場所を選ばないことから、これまでに野球ソフトボールの普及が進まなかった場所や地域、年齢層への拡がりが期待されています。

 特にヨーロッパでは2024年パリ五輪へのアピールの必要性もあり、この新競技を用いた街中での展開が重要視されているようです。
 事実、今年始めに開催されたパリでのヨーロッパ野球ソフトボール総会でも大々的に紹介され、各国の連盟に対して、積極的に行動を起こすように世界野球ソフトボール連盟だけでなく、ヨーロッパ野球連盟やヨーロッパソフトボール連盟から強力な後押しが約束されたと出席者から聞いています。

 今大会はその流れを受けて企画されたもので、主催国のブルガリアに加えて、近隣国のチェコ、ルーマニア、セルビアが参加し、男女混合で行われました。

 結果は僅差でブルガリアチームが優勝ということになりましたが、参加者の大半が初めてこの新競技に参加するという状況もあり、成績よりも、今後のベースボール5の展開の仕方を探りつつ、各国の親睦を深めるということに重きが置かれ、終始、和気あいあいとした雰囲気の中で大会が進みました。


大会前日にはWBSCがセミナーを開催した(写真提供:ブルガリアソフトボール連盟)

 また、成人チームの試合だけでなく、より効果的にこの機会を活用できるようにと、子どもや一般人が参加できるアクティビティも同時に行いました。
 この日はちょうど世界各所で一斉に清掃するというワールドクリーンアップデイでした。ブルガリアでは近年メディアで大々的に扱われる傾向があるので、我々も、とまずは開催地の公園の清掃を子ども達と行いました。

 その後は子ども達のクラブチーム対抗での簡単なゲーム、次にベースボール5について実践を通した簡単な説明と、試合を行うなど新競技を体験できる時間を設けました。

 人通りの多い街の中心地で、簡素ながらも綺麗に設営されたフィールド、そして後ろに流れる音楽など、普段は味わうことのない雰囲気の中でのイベントに子ども達はとても喜び満足していました。


街の中心でのイベントに多くの子どもが参加した(写真提供:ブルガリアソフトボール連盟)

 普段、大人第一で優先順位が低く、試合やイベントが少ない子ども達ですので、関係者が彼らの喜ぶ姿を見て、何かを感じ、このような機会が増えれば良いなと強く思いました。
 また、コートの脇にはバッティングが体験できるケージを設置し、1日を通して、通りすがりの子どもや若者達にもイベントに参加してもらうなど、多くの人に野球ソフトボール両競技の魅力を伝えることができました。


子ども達のBASEBALL5の試合も開催された(写真提供:ブルガリアソフトボール連盟)

 大会終了時にはセルビアのベオグラードで次大会の開催が宣言されたり、ブルガリアソフトボール連盟会長が来年度の子どもを対象にした国内大会の開催を約束したりするなど、イベントは盛況のうちに終わりました。

 世界野球ソフトボール連盟だけでなく、ヨーロッパ野球連盟やヨーロッパソフトボール連盟は今回のような大会と合わせて、ヨーロッパ各国の関係者を集めて新競技の講習会を開催し、同様の大会も順次展開していくということを宣言していると聞きます。今後の展開に期待が高まるばかりですが、また何か進展があればこの場で報告したいと思います。

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