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

第28回ユニバーシアード競技大会の野球競技、予選リーグ第2戦が韓国・光州の光州無等総合競技場野球場で行われ、侍ジャパン大学日本代表が中国に9-0の5回降雨コールド勝ちし、開幕2連勝を飾った。
大学日本代表は、6番以下を谷田成吾外野手(慶應義塾大)、藤岡裕大内野手(亜細亜大)、下石涼太内野手(東海大)、宇佐見真吾捕手(城西国際大)と打線をガラリと入れ替え、右腕・澤田圭佑(立教大)と宇佐見のバッテリーで試合を迎えた。
試合前まで降り続いた雨により、シートノックもできない中での立ち上がりだったが、バッテリーが落ち着いていた。捕手の宇佐見が「相手2番打者のチェンジアップの空振りを見て、全くタイミングが合っていなかったので」とストレートとチェンジアップを中心とした配球を組み立て、チームにリズムをもたらす。
すると3回裏、下石がライト前安打で出塁すると、次の宇佐見がエンドランのサインに応じ、ライト前安打無死一、三塁とチャンスを広げる。さらに佐藤拓也外野手(立教大)が四球を選ぶと、2番・柴田竜拓内野手(国学院大)のタイムリーで先制。すると、中国は集中力が切れたのか、四球や守備のミスを連発し、3回だけで5安打5四球2失策9得点と大学日本代表がビッグイニングを作った。
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


だんだんと強くなる雨足だったが、澤田そして5回から登板した井口和朋投手(東京農業大北海道オホーツク)は丁寧にコースを突き、中国打線を3安打に抑えた。
5回表終了後、さらに雨が激しくなり、審判団が5回降雨コールドを決定。大学日本代表が開幕2連勝を飾り、決勝トーナメント進出に大きく近づいた。
コメント
善波達也監督
「(6番以下の打線を大きく組み替えたのは)相手が右投手でしたので、左打者で下位打線を組みました。下石と宇佐見が彼ららしい打撃をしてくれましたね。 (2試合連続の完封勝利について)澤田は立ち上がりに少し球は高かったですが、初めての国際舞台でまずまずの投球をしてくれましたし、井口も彼の持ち味である力強いストレートを投げてくれました。完封勝ちはやはりホッとしますね。 (悪コンディションの中での試合について)どんな状況でも懸命にプレーできる選手を選んでいるので、その辺りは心配していませんでした。」
澤田圭佑投手(立教大)
「(雨の中でも好投)今まで雨のマウンドも結構経験してきていたので、いつも通りマウンドに入れました。外の球には対応されていたので、中盤からはインコースも使うようにしました。今日はチェンジアップが良く、緩急を上手く使うことができました。」
井口和朋投手(東京農業大北海道オホーツク)
「平塚合宿での試合(東京ガス戦)も雨が降っていたので、それが生きました。気温も寒かったですが、もともと暑いより寒い方が好きなので、そこまで気にはなりませんでした。」
宇佐見真吾捕手(城西国際大)
「(国際試合デビュー戦で2打数2安打2打点の活躍)緊張するかなと思いましたが、合宿から澤田とはよくバッテリーを組んでいたので、大丈夫でした。打席では、第1打席でエンドランのサインが出て、初球を打てたことで楽になれました。今後も試合に出る機会があれば、しっかりとチームの勝利に貢献するプレーをしたいです。」