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"世界の野球"【第23回】清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記「NZ U15代表チーム 強化練習 Vol.1」

2016年6月22日

文・写真=元 野球日本代表 清水直行

 ニュージーランドでは、3月に行われた全国大会の閉幕とともに国内の野球シーズンが終わりを告げた。しかし、今年は大きな大会が一つ、残っている。7月に行われるU15野球ワールドカップだ。そう、日本の福島で開催される15歳以下の国際大会にニュージーランドも参加する。

 U15練習スケジュールについては「スクールホリデー期間」を事前に決めていた。オークランドでは学生のターム(学期)が4つに分かれており、タームとタームの間にある2週間の休日がある。この休日のことをスクールホリデーと呼んでいる。ちなみに、学年が切り替わる2月前、12月中旬から2月はじめまでの1か月半のホリデー期間を、サマーホリデーとも呼ぶ。そういうスケジュールがあるため、チーム全体でのまとまった練習期間を4月中旬の1週間になった。スクールホリデーに全体練習を行わなければならないのにはもうひとつ理由がある。それは、代表チームに選ばれている選手の半分が普段はオークランドにおらず、オークランドから離れた主要都市のウェリントンやクライストチャーチ、それからお隣のオーストラリアで生活をしているからだ。そういった選手がオークランドに集まれる時間であり、選手同士のご家庭で短期ホームステイとして受け入れがしやすい、学校登校のないスクールホリデー期間が望ましいということもあるのだ。

 練習時間は、午後12時から午後4時までの4時間。まずは倉庫からボールやベース、ネットなどの用具を出して全員で設置し準備をする。チームには私を含めコーチが4人。練習メニューの確認も自分たちの仕事だ。中でも練習メニューを考えるのは私の重要な責任だ。ウォーミングアップからはじめ、体が温まるとダッシュへと移る。ダッシュの前には、走りながらのステップ動作などで運動神経を刺激させている。ダッシュでは、シチュエーションを想定させて、ストップ動作でありシャッフル動作をミックスさせて、試合中に起こる可能性がある走りで鍛える。次はキャッチボール。動きながらのキャッチボールを取り入れている。ワールドカップに出場するU15チームでは、硬球を使用しているため、一日に多く投げすぎることや長い距離での遠投はさせていないため、数より質を考えているからである。ただ、ある程度数多くは投げる動作をやらなければ、肩や肘、体幹や下半身に、投げる筋力がついてこない。その強化とケアーのバランスが今でもいつも難しい。

 守備練習は、コーチ全員で取り組む。これまでは使えるボールの数も少なく、すぐにノックのボールがなくなってしまった。練習を中断してのボール集めは効率も悪かった。しかし、今年からは使用球の在庫が豊富になった。私の古巣である千葉ロッテマリーンズが使用済みボール100ダースを、ニュージーランドのオークランド総領事館の発案により、外務省のSports For Tomorrowというプログラムの活用で届けてくれたからだ。ナショナルチームの練習にはこれまで以上のたくさんのボールを使用することができ、子供たちと一緒に大切に使わせていただいている。遠く離れた日本からの支援によって、まだまだ守備のエラーは多いが、これまで以上に守備練習すること時間が増えているため少しずつではあるが上達しているように感じている。(続く)

清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記
著者プロフィール
清水直行(しみず なおゆき)
1975年11月24日生まれ 京都府出身。日大、東芝府中を経て、99年にドラフト2位でロッテに入団。2002年から5年連続で規定投球回、2桁勝利を継続し、エースとして活躍。05年は31年ぶりの日本一にも貢献した。04年のアテネ五輪、06年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として出場。10年から横浜(現:横浜DeNA)。プロ12年間で通算105勝、防御率4.16。現役引退後は、ニュージーランド野球連盟ゼネラルマネジャー補佐、同国の代表統括コーチを務める。

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