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"世界の野球"【第25回】清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記 「NZ代表U-15 ワールドカップ 後記 Vol.1」

2016年9月21日

文・写真=元 野球日本代表 清水直行

 この夏、ニュージーランドの子供たちはかけがえのない経験を日本で味わうことができた。福島県内で開催されたU-15の野球ワールドカップ(W杯)に出場。代表監督を務めた私とともに南半球から遠征に訪れた。
 まだ私が現地で野球普及に取り組み始めたばかりの2年前、この大会はメキシコで開催された。そのとき、次回の開催国が日本だと知り、私も「是非、子供たちに日本の野球に触れ合う機会を提供したい」と思いを募らせてきた。今大会においては予選参加国の事情もありオセアニア地域では予選がなく、子供たちは出場が決まると、出発前から日本語を勉強し、私に話し掛けてくるなど楽しみな様子だった。

 そんな子供たちにあるサプライズを用意した。大会直前に日本代表「侍ジャパン」と合同練習と強化試合を組んでもらうことだった。監督を務められた鹿取義隆さんに事前にお願いしたところ、「すごくいいことだ。ぜひやろう」と快諾してくれた。

 7月29日。大会会場でもあるいわき市のいわきグリーンスタジアムで、子供たちは侍ジャパンの胸を借りた。ウォーミングアップから日本式を体験した。まずは、ニュージーランドでは行っていない、並んで走ること。次に、コンディショニングチェックと神経系などのトレーニング、最後には目のトレーニングまで。そして、テンポの良いキャッチボール。コンパクトに反対方向などを取り入れたバッティング練習。正確性と時にはスピードにこだわるシートノック。全てを日本代表選手と同じ時間、真似るように実践していった。

 強化試合は夕方の時間帯にかかり、ニュージーランドの子供たちは初めてナイターまで体験した。結果は6イニングで0-11だっただろうか・・・。いわばコテンパンにやられた。
 もちろん、日本とのレベル差は試合前からわかっていたことだ。それでも、やる価値はあったと思っていた。同じ年代の子供たちが練習を積み重ねれば、このレベルまで上達できるということを体感してほしかった。それは、元プロ野球選手である私が教えること以上に、子供たちが吸収していく上では効果があると言い切れるからだ。

 ニュージーランド代表には、選手の保護者が日本の現地法人で働いている日本国籍の代表選手や、片方の親が日本出身という子供が4人いた。前述したウォーミングアップ中では、最初はお互い緊張していた様子だったのが、日本チームの子供たちからも通訳を介して話しかけてけれるなど、草の根交流にもつながった。

清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記
著者プロフィール
清水直行(しみず なおゆき)
1975年11月24日生まれ 京都府出身。日大、東芝府中を経て、99年にドラフト2位でロッテに入団。2002年から5年連続で規定投球回、2桁勝利を継続し、エースとして活躍。05年は31年ぶりの日本一にも貢献した。04年のアテネ五輪、06年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として出場。10年から横浜(現:横浜DeNA)。プロ12年間で通算105勝、防御率4.16。現役引退後は、ニュージーランド野球連盟ゼネラルマネジャー補佐、同国の代表統括コーチを務める。

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